賃貸不動産営業向上委員会

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新しい賃貸のカタチとは? 家具家電付きマンスリーマンション・インドの黒船OYOの到来

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最近になって新しい賃貸マンションのカタチが現れ始めています。
それは、初期費用ゼロで借りることができる家具家電付きの物件です。

一般的に賃貸物件を借りるには、
敷金・礼金・仲介手数料・火災保険料などが必要ですが、これらが不要で、
さらには家具家電も付いていて、wi-fiが無料で使え、それこそ手荷物カバンひとつで入居ができる賃貸物件です。
契約も簡単で、インターネットで物件を探して電子決済・電子契約などができるものが多いです。
不動産屋に行って、話を聞いて物件を見て回って、重要事項説明を聞いて、契約書のやり取りをする・・・なんて煩わしい手間もかからなくなってきています。

新しい賃貸のカタチとして台頭しているマンスリーマンションについて、解説します。

「マンスリーマンション」の社会的必要性

もともと、日本の賃貸事情は世界各国の中でも特殊で、借手側に対し規制が厳しいと言われていました。
賃貸契約の経験者はご存知でしょうが、一般賃貸契約は基本2年契約です。さらに敷金・礼金等を含む高額な出費となる初期費用を伴います。住宅の選択肢が少なかったひと昔前までは、私たちにとって引越しは容易ではありませんでした。

そんな中、時代の流れとともに身軽なライフスタイルを求める人々の人口増加、貸し手市場から借り手市場へと変化した賃貸業界の市場転換により、借り手側のニーズに応じて1ヶ月間から月単位で賃貸物件に住むことが可能になったのがマンスリーマンションの始まりです。
バブルのころに短期滞在型のマンスリー・ウイークリーが生まれた後、しばらくは需要も下火になっていました。
しかし、近年インバウンドの観光客や、出張等の短期滞在の法人向けにふたたび脚光を集めています。

「マンスリーマンション」はどんな人が利用している?

いわゆるマンスリーマンションと言われる物件は、家具や家電等の日常生活に必要な最低限の家財があらかじめ設置されているのが一般的です。
入居したその日から快適に過ごせるのでホテルの利便性も兼ね備えていると言えます。

マンスリー物件は、不動産会社が交通手段・家賃相場・間取り・住民層など、多方面から綿密な地域分析を吟味・調査した上で運営しているので、一般賃貸と同等かそれ以上のスペック物件がほとんどです。

家賃は滞在する期間によって上下変動します。
5年ほど前まではビジネスマンの長期出張や単身赴任が全体の7割で、法人利用のイメージが強かったように思います。
しかし、ここ数年では個人のお客様のご利用も増えており、家のリフォーム工事による期間の仮住まい、専門学校や大学へ通学のため、受験シーズンの滞在先、海外からの一時帰国した際の滞在先、趣味や個人事業による作業スペースなどで利用されている方……など。あらゆるシーンでご利用いただくケースが増えています。
また、海外の日本ブームや2020年の東京オリンピックの影響もあってか、世界各国から訪日外国人旅行客が増加の一途を辿っていることをうけ、国内のホテル予約が取りづらくなっており、予約が取れたとしても非常に高額になっています。そのため、短期のご利用期間でもマンスリーマンションを検討されるお客様が多くなっているようです。

インドの黒船OYOの到来!?

創業わずか6年にして、世界10カ国、500以上の都市でホテル・住宅事業を展開する「OYO Hotels & Homes」(以下「OYO」)。飛
4月4日、OYOは日本の大手電気通信事業者ソフトバンクおよびソフトバンク・ビジョン・ファンドとの合弁会社「OYO Hotels Japan合同会社」(以下OYO Hotels Japan)の設立を発表した。

AIテクノロジーを用いたフランチャイズ方式で事業展開

OYOとは、先進的なテクノロジーを生かしたフランチャイズ方式により客室数を拡大する、インド発のホテルベンチャー。インド国内のみならず、中国やインドネシア、イギリスなど海外ホテル市場にも参入し、客室を展開している。

OYOの最大の特徴として、人工知能(AI)を用いた高い技術力が挙げられる。事業展開する地域の宿泊供給データを元に、AIが未来の宿泊需給を予測分析。分析結果に応じ客室料金を変動させることで、地域内での需給のミスマッチを最小化し稼働率を最大化させる、ダイナミックプライシングを実現している。

また、AIの機械学習を活用したホテルマネジメントシステムや収益管理システムなど、幅広いテクノロジーを提携先ホテル経営者へ提供することで、経営の効率化や収益性の改善などに貢献している。OYOのアプリを通じ予約した観光客が、サービスのクオリティーが統一されたホテルを手頃な価格で利用できる仕組みだ。

技術力だけでなく、その資金力もOYOの大きな強みだ。1万8000以上のホテルネットワークを擁し、Sequoia IndiaやLightspeed Indiaなど多くの投資家から資金調達をしている。今回、一緒に合弁会社を立ち上げるソフトバンクおよびソフトバンク・ビジョン・ファンドもOYOが資金調達をする大手投資家のひとつだ。

敷金・礼金・仲介手数料ゼロのOYO賃貸住宅サービス

そんなOYOの日本市場への最初のアプローチは、ホテル業界ではなく賃貸住宅市場への参入だった。今年3月、ソフトバンク傘下のヤフージャパンと合併会社を設立し、日本初のアパートメントサービス「OYO LIFE(オヨライフ)」を開始した。

物件探しから契約や支払いのインフラ整備、退去までの手続きのすべてをスマートフォン1つで行うことができ、利用者は敷金・礼金・仲介手数料ゼロで、家具・家電、Wi-Fi、公共サービス完備の物件を借りることができる。保証人や書類作成など、何かと手間の多い従来の賃貸手続きと大きく異なる、画期的なサービスが話題を呼んだ。

ここにきて驚きのニュースが入ってきた。
そのOYOがレオパレスの買収に動いているというのだ。
bunshun.jp
これが実現すれば日本国内の勢力図は大きく一変し、動きが加速するに違いない。

物件オーナー(家主)にとってもメリットが大きい

マンスリーマンションを運営する会社は1室から借り上げを行っていることが多い。
需要さえ見込めれば、築年数・所在階数などはあまり関係がない。
民泊と違って規制も少ない。単身物件でも大きくニーズが見込める。
一般募集で決まらない部屋を不動産業者に借り上げてもらってマンスリーで運営すれば、リスクも少ない。
貸主にとって、新たな空室対策として有効な手段である。

不動産業界に進む電子契約の流れ

不動産の契約はとにかくアナログ。書面を発行して、重要事項説明書を宅地建物取引士が読む。
連帯保証人にも郵送して実印をもらうなど、とにかく時間と手間がかかる。
これに電子契約の流れが迫っている。
IT重説などは、ほんの入り口にすぎない。今の制度では事前に書面を借主に送るというアナログな過程をここにきて踏まなければならない。

VRの導入も進んでいる。
今後は、借りる側も家にいながらスマホでVR内覧・気に入った物件があればポータルサイトに問い合わせを入れる・ポータルのサービス担当者がヒアリングを行ったうえで精度の高い顧客を不動産会社に送客・電子決済電子契約にて手続き完了という流れができつつある。

もちろん法改正や規制緩和など、まだまだ課題も多いのだが、すごい勢いで進化している。
不動産会社で働く営業マン・物件を所有する家主様もそのあたりは重々理解しておく必要がある。