
ベテラン営業マンに多いのですが、知識や経験が邪魔をして結果が出せないということが良くあります。
知識や経験があることは良いことなのに、なぜでしょうか?
私は200名ほどの社員教育をしてきました。
そこでわかったことがあります。
今日は、その話をさせていただきます。
ベテランは頭でっかちになっている。
ベテランになるにつれて、知識や経験は増えていきます。
反比例して、体力が落ち、楽をしようと横着するようになります。
ここで自分を戒められる人は大丈夫ですが、人間というものは放っておくと楽な方へ流される生き物なんです。
体力の低下がもたらす影響
不動産賃貸営業をしていると、加齢と共に案内件数を減らしたくなります。
お客様が見足りないのに案内物件を絞り込んだり、仕切り直して再度案内に出るのを次回来店に回したりします。
知識や経験が悪影響を及ぼしてしまうケース
ベテラン営業マンが気をつけなければならないことは、その知識や経験を無駄にひけらかしていないか?ということです。
お客様は自分に興味のない話などいらないにです。
なのに、「ここの家主さんはいい人でねー」とか「私も10年このエリアでやっててねー」などの話は、営業の自己満足であることが多いです。
応対時間
ベテラン営業マンは総じて応対時間が長いことが多いです。お客様が来店されて案内に出るまでが40分以上かかっていると思います。
私は理想は15分だと伝えています。
ベテランほどコミュニケーションに必要な時間と主張してきますが、それは自己満足です。8割は営業マンが喋ってませんか?
理想は話す:聞くが2:8の割合です。とっとと案内に出て車中や現地でコミュニケーションをとりましょう。
こねくりまわすな!
クロージングでこねくりまわす営業マンがいます。こねくりまわすとは、お客様が物件を気に入ってくれているのに、ハッキリとした意思表示を聞き出せずに、どんどん他の物件を出して迷わせてしまう行為です。
お客様は「これが気に入りましたので今日契約して帰ります」と明確に話してはくれません。なんとなーく気に入ったけど自分では決断できず誰かに背中を押してほしいのです。
営業マンが「これだけたくさんの物件を見てこられた中で気に入ったのであれば決断されても間違いないですよ。私も自信をもってオススメします!」と背中を押せばクロージングできるのです。
お客様がモジモジしてるのに背中を押すことができず、「ちょっと駅から離れたらこんなにキレイな物件もありますよ。」とか言って自分の物件知識に酔い、結果迷わせてしまうのです。
営業はシンプルに
今はネット上に物件情報が溢れていますし、間取りだけでなく内観写真やストリートビューで周囲の環境、なんならVRやパノラマ内覧もできます。
ベテラン営業の物件知識に頼らなくても、こだわり検索で希望の物件に辿り着けるのです。
お客様がネットで見つけたこの物件が見たい!と言ってお店に来られたら、その物件を案内して申込をもらえば良いだけです。他にもいろいろ提示して迷わせる必要はありません。1件の内覧で契約に至るなら、その方が効率的です。まずは、その状態を最大限目指すべきです。
特に人手不足で働き方改革が進む中、求められているのは
営業マンがこねくりまわすのではなく、シンプルに背中を押すことが大切なのです。